この記事は『ひぐらしのなく頃に』のネタバレを含みます。
祟殺し編で「圭一は祭りにいた」という証言が出るのは、仲間が圭一を庇うためにアリバイを作ったからです。鉄平を殺すために動いていた圭一が、同時に祭りへ出現したわけではありません。
初見では二人目の圭一でもいるのかと思いますよね。でも答えの手掛かりは、祭りで何が起きたかより、誰が圭一を見たと話しているかにあります。
仲間が作った「祭りにいた圭一」
圭一には、祭りの時間に鉄平を殺害するため行動していた記憶があります。一方、周囲は圭一も祭りへ来ていたという話をします。本人にとっては、身に覚えのない行動が事実になっています。
この証言は、殺害時刻に圭一が別の場所にいたことにする働きを持ちます。圭一を犯人ではないことにしたい人たちが話を合わせれば、矛盾は人間の行動として説明できます。
圭一を守ろうとする嘘なのに、圭一だけはそれを安心材料として受け取れません。そこがこのアリバイの面倒なところです。
目明し編の悟史の話が解答になる
目明し編では、悟史のアリバイを気にする詩音と魅音の会話があります。実際に祭りへ来たかを確認するより、祭りにいたことにして庇えばよい、という発想です。
このやり方を圭一に当てはめれば、祭りの目撃談がそろう理由が分かります。圭一の分身を探す必要はなく、圭一に不利にならない話を周囲が作ったわけです。
みんなが殺害を知っていたとは限らない
アリバイ作りに協力した人全員が、鉄平殺害の詳細を知っていたとは限りません。誰かを庇うための説明を頼まれ、事情を詳しく聞かず協力する場合も考えられます。
公式コラムでも、協力者へ真相を隠した可能性は推測として扱われています。村人全員で殺人の隠蔽を了承した、とまで話を大きくする必要はありません。
確かなのは、証言が圭一を守る方向に働くことです。打ち合わせの日時や、誰が誰へ頼んだかまで細かく再現する答えではありません。
圭一には善意より不気味さが伝わる
仲間の嘘だと理解するには、自分が隠したいことを仲間が察している、と認めなくてはいけません。圭一にとって、それも簡単には受け入れられないはずです。
圭一は一人で沙都子を救おうとして、仲間へ相談しませんでした。その後、仲間も本当の事情を話さず庇います。お互いが何を知っているか確かめないまま、表面だけ話が合ってしまいます。
祭りの証言は圭一の記憶を否定するためではなく、圭一を守るため。それが分かると怪談めいた謎は解けますが、圭一と仲間の距離は、むしろはっきり見えてしまうんですよね。
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