この記事は『ひぐらしのなく頃に業・卒』各騙し編・明し編のネタバレを含みます。
沙都子は入江診療所からH173を持ち出し、レナには保健室、大石には北条家で眠った隙に使いました。魅音には自販機前で注射器を構えますが、針を刺す瞬間は省略されています。この記事では、鬼明し・綿明し・祟明し編で示された三人への接近方法と投与前の準備を比べます。猫騙し編の連続惨劇は、この三件とは別の区間です。
H173は何をする薬剤なのか
H173は雛見沢症候群を人為的に悪化させる薬剤として扱われます。対象者へ新しい記憶や命令を植え付ける洗脳薬ではありません。疑心暗鬼、恐怖、攻撃性を急激に高め、本人が持つ悩みを破局的な確信へ変えるものです。
そのため、H173の投与を確認することと、発症後に誰を襲うかを説明することは別です。ここでは薬を使う機会をどう作ったかに絞り、各人の動機と標的を決めた経緯は人物別の考察で扱います。
H173の入手先は入江診療所
沙都子が持ち出したのは、入江診療所で保管されていたH173です。梨花たちが症候群を防ごうとしてきた場所から、反対に発症させるための薬を盗み出してしまいます。旧作で診療所の役割を知っているほど嫌な使い方です。
沙都子は入江診療所の薬剤と、梨花を襲う惨劇の関係を知っています。偶然手にした薬を試したのではなく、発症を起こすためにH173を選びました。この目的を押さえれば、ほかの治療薬と取り違えずに追えます。
レナには保健室で投与する
鬼明し編では、保健室で眠っているレナに沙都子が近づき、H173を使います。鬼騙し編だけを見ていると、レナの家庭の問題から自然に症状が悪化したようにも見えますが、その前に外から手が加わっていました。
ここでの接近方法は、二人きりになれて相手が眠っている保健室を利用すること。友人が休んでいるところへ行く行動自体は不自然ではないだけに、その距離の近さを悪用しているのがきついです。
魅音は自販機前。ただし針を刺す瞬間は描かれない
綿明し編では、ゲーム大会の途中で魅音と沙都子が二人になり、自販機前で沙都子が注射器を構えます。その後に空の注射器が示されますが、魅音へ針を刺す瞬間は省かれています。
なので「魅音にH173を使った」と「起きている魅音に気づかれず、どう刺したか」は別の疑問です。前者はこの編の仕掛けですが、後者の細かな手順までアニメは説明していません。ここは正直、そこを見せてよ!と言いたくなります。
自販機が映るからといって、H173を飲み物に混ぜたと断定することもできません。飲ませた説を採るには、注射以外でも同じ効果が出るという別の裏付けが必要です。
大石はお茶で眠らせてからH173を使う
祟明し編では、北条家を訪れた大石に沙都子がお茶を出し、眠らせてからH173を投与します。こちらは魅音の場面と違って、相手をどう無抵抗にしたのかまで示されています。
注意したいのは、お茶に入れた睡眠薬と、発症させるH173を混同しないことです。「H173入りのお茶を飲ませた」という一段階の手口ではありません。眠らせる準備があり、その後に発症を誘う薬を使っています。
まとめ|相手へ近づく方法はそれぞれ違う
レナには保健室、大石には北条家で眠った隙を利用し、魅音には自販機前で接近します。沙都子は同じH173を使いながら、相手ごとに投与の機会を作っています。とくに魅音は注射の瞬間が省略されているため、描かれていない手順まで埋めずに見る必要があります。


