ひぐらしのなく頃に 目明し編の沙都子はなぜ助けを求めなかった?悟史を待つ決意

目明し編 沙都子の決意

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この記事は『ひぐらしのなく頃に』のネタバレを含みます。

目明し編の沙都子が助けを求めず耐えようとした背景には、悟史に頼りきりだった自分を変え、帰ってきた兄に成長した姿を見せたいという決意があります。兄に見捨てられたくない思いが、苦しいときにも頼れない理由になっていました。

悟史に頼らないことが成長だと思っていた

叔母から虐待を受けていた沙都子を守っていたのは悟史です。その兄が姿を消した後、沙都子は自分が頼ってばかりだったことを悔やみます。

星海社の人物紹介では、沙都子が一人で困難に耐えようとする理由を、悟史が帰ってきたときに一人前の姿を見せるためと説明しています。兄の帰りを諦めたのではなく、待っているからこそ頑張ろうとしていたのです。

この頑張り方がつらいんですよね。誰かに助けてもらうと、昔の自分へ戻った気がしてしまいます。悟史に会いたい気持ちが強いほど、悟史を呼んで泣くことも避けようとするわけです。

詩音が想像した「弱い妹」との食い違い

詩音は悟史が沙都子をかばい、苦しんでいた姿を知っています。そのため、悟史の負担を沙都子のせいにしてしまいます。

けれど、目明し編で詩音が相手にしている沙都子は、兄へすぐ助けを求めようとする姿ではありません。詩音からひどい仕打ちを受けても、悟史を頼らず耐えようとします。その姿は、詩音が恨んでいた妹のイメージと噛み合いません。

沙都子の側では、兄を苦しめないために強くなろうとしています。詩音の側では、その兄を苦しめた相手だと思って傷つけています。同じ悟史を大切にしているのに、向き合う二人の認識がここまで違うのが残酷です。

悟史が沙都子を託した相手は詩音だった

悟史は、詩音を信頼して沙都子を任せていました。詩音は本来、沙都子が頼れる相手になれたはずです。

しかし、目明し編ではその約束が守られません。悟史が帰るまで頑張ろうとする沙都子を、悟史から頼まれた詩音が傷つけてしまいます。兄の不在でできた穴を埋めるはずの関係が、逆の結果になっています。

この場面で沙都子が耐える姿を見て、単純に強くなったと喜べないのはそのためです。成長を見せるために、こんな相手にまで一人で耐える必要があったのか。見ている側は、もう頑張らなくていいと思ってしまいます。

「一人で耐える」は兄から命じられた約束ではない

沙都子が一人で耐えようとするのは、自分で抱え込んだ決意です。悟史が虐待を受け入れるよう命じたわけではありません。

兄を大切に思う気持ちと、助けを求めることは両立できるはずです。しかし目明し編では、沙都子はその安心を得られませんでした。彼女が頼らなかった理由を弱さだけで説明すると、兄を待つために選んだ我慢の重さが抜けてしまいます。

詩音の暴走の理由だけを追うと、この場面は詩音の後悔へつながる一幕に見えます。沙都子から見れば、兄を信じて待ち続けた末の出来事です。その気持ちを残して読むと、目明し編はさらにしんどい話になります。

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